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スーパーマーケットフェチ 〜 異国情緒満喫

 毎日買い物をしているのに、いわゆるスーパーマーケットに行って買い物をする事が本当に好きだ。
この好きっぷりは、あまり分かってもらえないかも知れない。家の近くにあるスーパーマーケットには、どこに何が置いてあるか、銘柄は何が有るか、新製品はどこに並んでいるか、、、私は妙に詳しい。
いろいろ売っている!という当然の事が嬉しくてたまらない。銘柄やパッケージ、成分表まで本気で楽しめてしまう私は何なのだろう。


 どこの国に行っても、ホテルにチェックインするのが遅い時間でなければ、まず近所のスーパーマーケットを物色しに行く。
ものを買うのは二の次で、まず空気感を感じ、遠くから眺め、くまなくそのスーパー内を一巡して把握。そして二巡。さらに時間が許せば気に入った商品を一つ一つ手に取って成分表の確認などにフムフムと没頭する。
外国のスーパーマーケットは理解するまで時間がかかるので、その旅の時間のほとんどをここでの確認作業に費やしたい気持ちになっていく。
自分の知らないスーパーマーケットは、私にとってものすごく魅力的なのだ。

パリで暮らしている時に気付いた事なのだが、パリのスーパーマーケットには格差が有り(これは2ヶ月目くらいで分かった事)それは値段の設定、商品の鮮度、オリジナル商品の種類などに表れている。多人種の街なので民族性も出て、扱う野菜や調味料にも特徴がある。
特に歴然としているのは商品の値段で、一番高い店と安い店では3〜4倍値段の格差がある。 パスタ、小麦粉、米、豆など主食となるものは歴然としている。


が、しかし。パッケージが猛烈にいかしてて私を釘付けにしたのは、この一番安い店なのだ。
この安い店は、スペイン、ポルトガル、モロッコなどから商品を輸入、あるいはその国で生産して輸送しているマーケットで、まず商品名がフランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、物によっては英語が全部表記されているから、とにかくパッケージに文字が多い。
成分表までびっしり各国語の表示で、その細かさの割にはなんだかがさつな感じがし、中身がすぐに出てしまいそうな簡易包装だったりする。
猛烈に甘いチョコレートケーキなのに、ウサギがサーフフィンしている爽やかな絵が描かれてさらに顔が笑ってもいない。関連性がつかめない。
なぜ? ありえない。日本では絶対に。
その色使いが絶妙で、シンプルなのにも関わらず異国情緒たっぷりなのだ。
他にも、目からクリームが出てくる恐いビスケット、ガチョウ柄の米袋、カエル柄の洗剤。 『なぜ!?なぜあなたが選ばれたのですか〜?』
疑問が多いからその場所から離れられない。文字どおりの釘付けだ。

こんなあり得ないデザインが刺激的で、次から次へと手にとって確認作業が終わらない。旅行では、到底日本へ持って帰れない小麦粉や牛乳が欲しくてたまらない。できる事なら、全部お家に持って帰りたい。みんなに見せたい。私が収集した「釘付けGOODS」を。

たかがスーパーマーケット。私にとっては『されどスーパーマーケット』。
あなどるなかれ、そこに行けば文化や国民性が見えてきて、その旅が何倍も楽しくなるから、私はこれからもスーパーマーケットを物色し続ける。

2005 July / Fujiko

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